コラム

2025.05.22

小満芒種(スーマンボースー) ~もうすぐ梅雨の季節、大雨への備えをチェック!~

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ありんくりんニュース

小満芒種という言葉を目にしたり聞いたりしたことはありませんか?これは、二十四節気の小満(しょうまん、5月21日頃)と芒種(ぼうしゅ、6月5日頃)を組み合わせた言葉で、沖縄では「スーマンボースー」と発音します。この頃の沖縄は、ちょうど梅雨と重なり、期間中最も雨が多く降る時期をさす言葉として天気予報やニュースで使用されています。
沖縄の4月下旬から5月上旬の天気は梅雨の走りのようなぐずついた日が続くことがあります。沖縄の梅雨は、一般的に大型連休明けの5月10日頃から始まり、慰霊の日に近い6月21日頃に明けます。今年は、1976年以来49年ぶりに九州南部が沖縄より先に梅雨入りしました。気になる沖縄の梅雨入りは、雨や曇りの日が多くなる5月22日から週末にかけて発表されるかもしれません。

もうすぐ梅雨入りです。そこで今回のミニは、大雨への備えについてご紹介します。

昨年の梅雨は末期に大暴れ

昨年の沖縄の梅雨入りは5月21日、梅雨明けは6月20日でした。梅雨末期の6月10日から14日、沖縄本島では梅雨前線の影響で大気が非常に不安定となり猛烈な雨が降り続けました。レーダーによる解析では、14日の午前10時頃30分までの1時間に、豊見城市、南風原町、八重瀬町東風平、糸満市付近では約110ミリの雨量があったとみられ、気象庁は記録的短時間大雨情報を発令しました。また、那覇市でも1時間の雨量が94.5ミリと100年前に観測した76.1ミリを上回り史上最多記録を更新しました。この4日間に降った雨量は、南城市糸数で494ミリ、那覇市樋川で454ミリを記録し、本島を中心に県内各地で冠水、浸水、土砂崩れなどの被害が発生しました。昨年の梅雨末期は、市町村からの避難指示アラームがスマホからけたたましく鳴り続けたシーズンでもありました。

梅雨入り前に大雨に備えよう

 大雨に備えるポイントは下記の表をご覧ください。これは他の災害(台風、地震など)でも一部共通する部分があります。

☞ 非常用持ち出しチェックリスト 災害が起きる前にできること | 首相官邸ホームページ (kantei.go.jp)
☞  各市町村ではハザードマップを作成しています。各自治体ホームページからダウンロードあるいは窓口で入手可能です。
☞  沖縄防災情報ポータル ハイサイ!防災で~びる (salesforce-sites.com)
沖縄県の気象注意報・警報、土砂災害警戒情報、台風、地震などの気象情報や避難情報、避難所情報が掲載されているほか、県内各地の防災情報がメール配信されるサービスです※。
※メール配信サービスの利用には、事前の登録が必要です。

まとめ

大雨は一年を通して様々な要因で発生しますが、時に大きな被害をもたらします。もうすぐ梅雨の季節がやってきます。今のうちに備えておくとともに、大雨に関する気象情報に注意して適切な行動がとれるようにしましょう。当社発行の「災害への備えハンドブック」(営業店で交付)ででは、風水害への備えや非常用品の備えについての情報を掲載しています。もしもの時に備えて、家族間でハザードマップ、避難場所、連絡方法手段など普段から確認・準備しておくことは災害から身を守ることにつながります。

 

 

参考文献リスト

琉球新報社発行 最新版 沖縄コンパクト辞典
沖縄気象台 防災カレンダー
ウェザーマップ気象解説者・気象予報士 崎濱綾子 「小満芒種(スーマンボースー)」
ウェザーニュース 「九州南部が梅雨入り 統計しよう初めて九州南部が全国最初に梅雨入り」
日本気象協会 「2025梅雨入り予想 関東~九州は6月上旬で平年並み 早めの対策を」
日本の行事・暦
沖縄タイムス+プラス 「沖縄本島南部で1時間110ミリ 6月最多の雨量 各地で冠水や土砂崩れ 那覇市では100年ぶりの豪雨」

リスクマネジメント・アドバイザー  宮城 和美