ニュース
2025.02.28 その他

基幹システムをクラウドへ全面移行 – DX推進を加速

大同火災海上保険株式会社(取締役社長:松川貢大、以下「当社」)は、2025年1月2日付で基幹システムをオンプレミス環境からクラウド基盤へ全面移行(クラウドリフト)し、新たなシステム基盤での稼働を開始しました。
当社は、これまでメインフレームからオープン系システムへの移行を進め、オンプレミス環境で基幹システムを運用してきました。今回のクラウド移行により、システム基盤の最新化、BCP(事業継続計画)の強化、運用コストの最適化、セキュリティの向上を実現しました。さらに、柔軟性と拡張性に優れたクラウド基盤を確立し、DX(デジタルトランスフォーメーション)の加速を支える環境を整備しました。
今後も、デジタル技術を活用し、より高品質なサービスの提供と業務効率の向上を推進し、お客さまの利便性向上と安心の提供に努めてまいります。

(クラウドリフトでの効果)
(1)BCPの強化 - 全システムのバックアップ・復旧が可能に
BCP対応はこれまで最低限のシステムに限られていましたが、クラウド移行により全システムのバックアップ・復旧が可能となりました。さらに、遠隔地の2拠点でバックアップを共有し、被災時にはいずれかの拠点でシステム稼働が可能な体制を構築しました。

(2) セキュリティ強化
FISC(金融業界の安全対策基準)に準拠し、第三者機関が公表するクラウド環境を採用することで、ネットワークセキュリティ、アクセス制御、災害対策を強化しました。さらに、FISCの基準に従うことで、当社の対応範囲が明確になり、セキュリティ対策を適切に実施できるようになっています。 

(3)システムパフォーマンス向上
クラウド環境への移行により、従来環境と比較して最大5倍のパフォーマンス向上を実現。加えて、沖縄本島の拠点とデータセンター間のネットワーク遅延を最適化し、安定稼働を確保しました。これにより、柔軟なリソーススケーリングが可能となり、急激なアクセス増加にも迅速に対応できる環境を整備しました。

(4)マルチクラウド連携
クラウド間の接続性を活かし、高速かつ低コストでのデータ連携を実現。従来のオンプレミス環境と比較してネットワークを最適化し、迅速かつ高品質なサービス提供が可能になりました。さらに、ネットワーク構築の容易化により、パフォーマンスとコストの最適化を実現しました。

(5)コスト削減
クラウド環境の導入により、中長期的なコスト削減が期待できます。次回のシステム更新時に必要となる機器構築費を考慮すると、クラウドの方が優位性を持ちます。さらに、クラウドサービスの活用によって運用コストを最適化し、継続的な効率化を推進していきます。

本プロジェクトは2023年12月に調査を開始し、2024年4月に正式に発足。約9ヵ月という短期間で開発を進め、2025年1月に無事リリースを迎えました。リリース後2ヵ月が経過した現在、大きな障害もなく安定稼働を継続しています。今後は、クラウド基盤を活用し、データ利活用やAIの導入を進め、リスク評価の精度向上やよりお客さまのニーズに即した保険サービスの提供を目指します。また、マルチクラウド環境を活かし、柔軟かつ機動的なシステム開発・運用を推進。DXを通じて業務効率とサービス品質の向上を図り、お客さまの安心と満足度向上に貢献してまいります。

以上